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男装の女将軍・華若蘭(か・じゃくらん)の活躍を描く歴史アクション大作!

2012年 40話

字幕

  • エピソード
  • 作品詳細
  • 第1話

    8歳の幼帝・宇文闡(うぶん・せん)は、皇位を外戚の楊堅(よう・けん)に譲り退位。これにより北周は消滅、隋の天下となった。譲位に際し、宇文派の重臣たちは北周再興の望みがあるかを占わせる。道士は告げた――乙卯(きのとう)の年生まれの"華(か)"という姓を持つ娘が再興の立役者となるだろう、と。一方、都の喧噪を離れたとある村に、国境警備の任務に就いていた武官・華武(か・ぶ)が戻ってくる。彼を迎えたのは妻と、男勝りで正義感の強い姉・若蘭(じゃくらん)、そして美しく要領がよい妹の玉荷(ぎょくか)という2人の娘だった…。

  • 第2話

    自分の嫁ぐ相手が"本の虫"趙宇(ちょう・う)だと知った華若蘭(か・じゃくらん)は、あまりのことに愕然とする。対する趙宇も、当初は自分の結婚相手が誰かすら気にも留めていなかったものの、それが若蘭だと分かるや否や態度が急変。仲人から縁談状を取り戻すべく、慌てて家を飛び出して行くのだった。一方、都では"華"という姓を持つ兵士の捜索に進展が。先頃退役したばかりの者によると、件の兵士は兎州の生まれだという。それを知った楊俊(よう・しゅん)は、直ちに兎州一帯の戸籍を調べさせ…。

  • 第3話

    華武(か・ぶ)の居場所を見つけ出した楊俊(よう・しゅん)だったが、彼のもとに足を運び、護心鏡のことを尋ねても煮え切らない答えを返されるばかり。苛立ち、思わず剣を突きつける楊俊。そこへ、華護衛が見つかったとの知らせが入り、彼は訝しがりながらも都へと戻った。その"華護衛"は、陛下の出自を語り、証しとして護心鏡をも差出して見せる。だがその正体は楊広(よう・こう)が用意した偽者だった。一方、華家では大司馬府から華玉荷(か・ぎょくか)に、芸妓として3日以内に入府せよとの命が下る…。

  • 第4話

    足の悪い父に代わって出征した華若蘭(か・じゃくらん)。男だと偽って軍隊に入ることは、一家全員が斬首される大罪にあたる。娘を連れ戻しに行こうとする華武(か・ぶ)だったが、彼の妻がそれを知って取り乱してしまう。そればかりか、話すうちに咳きこんだ華武は喀血してしまうのだった。同じ頃、若蘭は軍営のある相州へ向かっていた。しかし、男らしい振る舞いが身に付いていなかった若蘭は、途中で出会った男に実は女なのではないかと疑われてしまう。なんとか逃げおおせた若蘭は、たまたま見つけた宿に入るが…。

  • 第5話

    揉冉(じゅうぜん)を見たと訴える華若蘭(か・じゃくらん)だったが、意地の悪い胡(こ)都統はまったく信じようとしない。それどころか胡都統や彼の配下から間者だと疑われ、処罰されそうになる始末。そんななか楊俊(よう・しゅん)だけは、華若蘭の話に耳を傾けてくれた。彼女は必死の思いで自分が林の中で見た出来事を語ると、揉冉に襲われて怪我をした莫北三傑のもとに楊俊を連れて行く。やがて、胡都統から名前を聞かれた華若蘭は、咄嗟に「花生(か・せい)」と名乗るのだった…。

  • 第6話

    昼間の訓練でうまく的を射ることが出来なかった花生(か・せい)は、その夜、一人で弓の練習をしていた。必死で弓を引く手に、ふいに誰かの手が重ねられる。驚いて見るとそれは楊俊(よう・しゅん)だった。突然のことに戸惑いつつも、彼に言われるがまま矢を放つと、見事命中。喜ぶ花生を楊俊は微笑みながら見つめていた。そして、力が弱く弓をうまく扱えないと言う花生に、楊俊は「非力には非力なりの戦い方もある」と教えるのだった。その後も花生に弓の指導を続ける楊俊だったが、物陰から彼を狙う刺客が…。

  • 第7話

    刺客を倒した花生(か・せい)に対し、褒美として黄金10両が授けられることとなった。だが、花生はためらいながらこう切り出す――「黄金は要りません。可能なら…我々の夕食を増やしていただけませんか」。この願いが聞き入れられたばかりか、楊俊(よう・しゅん)の計らいで肉まんは1人1個ではなく食べ放題に。「腹いっぱい食えるぞ」と喜びに沸く兵士たち。花生はそんな仲間たちの姿を見て、満面の笑みを浮かべていた。一方、趙(ちょう)家では、従軍するという置き手紙を残して趙宇(ちょう・う)が姿を消してしまい…。

  • 第8話

    「我らの力を見せつけろ」――楊俊(よう・しゅん)の力強い掛け声と共に、隋軍と揉冉(じゅうぜん)軍との戦いの火蓋が切って落とされた。激しい戦闘の最中、趙宇(ちょう・う)が突き飛ばした敵兵の体を偶然にもその場にいた花生(か・せい)の剣が貫く。命を助けられた趙宇は花生にお礼を述べたが、花生は血のついた刃を、驚きと怖れの眼差しで見つめるのだった。初戦は、隋軍に軍配があがった。山中に隠れた揉冉軍を追撃すべきだと進言する褒国公に対し、敵の撤退が早すぎることに不信感を抱いた楊俊は…。

  • 第9話

    捕まえてみれば、揉冉(じゅうぜん)の兵はまだ幼い少年だった。敵とはいえ、憐れに思う気持ちを隠せない花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)。2人は、敵だから殺せと言い放つ鬼(き)隊長らを説得し、なんとか処刑を思い留まらせる。一方都では、華玉荷(か・ぎょくか)が千人隊長と李(り)教官の逢い引きを目撃。やがて麗華(れいか)公主と共に現れた彼女は「千人隊長が李教官を辱めようとしている」と根も葉もないことを申し立てる。処罰を恐れ、千人隊長を裏切った李教官は震える声で華玉荷に言った――「なんて恐ろしい娘なの」と…。

  • 第10話

    父との思いもよらぬ再会に、涙を流す花生(か・せい)。軍でうまくやっていることを伝えたものの、華武(か・ぶ)は「今すぐ帰るぞ」と言い出した。都督になったことや揉冉(じゅうぜん)との戦の様子などを、いくら花生が語って聞かせても聞く耳をもたない上、身に着けていた護心鏡を取り上げられてしまう。男に勝てるなどと思い上がるな、お前は所詮は女なのだと言い張る父に、戦場では男も女もないと訴える花生。それを聞いた華武は、ここに残るなら親子の縁を切ると言ってその場を立ち去ってしまうのだった…。

  • 第11話

    再出兵を迫る揉冉(じゅうぜん)からの使者に、褒国公・宇文述(うぶん・じゅつ)は煮え切らない返事をする。楊堅(よう・けん)に対し強く出兵を勧めることは、自身への疑念を呼び起こしかねないからだ。宇文述の営舎を出る揉冉の使者――その姿を目撃した花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)は後を追うが、あえなく見失ってしまうのだった。一方、楊堅は宇文闡(うぶん・せん)とその母・麗華(れいか)公主に都を離れ貴寧の地で静養するよう命を下す。しかし、これを知った華玉荷(か・ぎょくか)は、麗華に付き従って都を離れることを拒み…。

  • 第12話

    花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)は、軍用靴の布地を調達するために街へ。自分たちが訪れた生地問屋の店主が、かつて兵営で目撃した揉冉(じゅうぜん)の間者なのではないかと気が付いた趙宇は、男の様子に注意深く目を向ける。やがて、大口の客として店主の屋敷に招かれた趙宇は、振る舞われた料理から男が揉冉人であると確信するのだった。厠へ向かうところを外で見張っていた花生に呼び止められ、事の次第を伝える趙宇。2人は店主が揉冉人であるという確かな証拠を求めて、密かに屋敷の中を捜し…。

  • 第13話

    楊俊(よう・しゅん)が重い処罰を免れたことと、皇太子という立場の息苦しさに不満を募らせる楊勇(よう・ゆう)。それを聞いた楊広(よう・こう)は、麗華(れいか)の屋敷に美しい芸妓たちが集められていることを告げる。だが、芸妓たちは皆、麗華と共に貴寧に移ってしまうのだという。好色な楊勇は、"送別の宴"を口実に芸妓たちに会おうと考えるのだった。一方、捕らわれていた幕舎から密かに抜け出した花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)は、地面にアリの大群を見つける。趙宇によるとそれは天変地異の前兆だというが…。

  • 第14話

    花生(か・せい)は、巫女のお告げを重んじる揉冉(じゅうぜん)のしきたりに乗じて可汗に取り入ろうと、ひと芝居打つことに。趙宇(ちょう・う)の助言をもとに「子の刻に起きる天変地異に備え、民を避難させよ」と予言する花生。しかし、花生の必死の祈祷も虚しく、刻限を過ぎても何の異変も起こらない。焦れた兵士たちが2人に詰め寄り始めたとき…。同じ頃、都では謀反人とされた夫・趙宇の巻き添えで、若蘭(じゃくらん)こと藩晴(はん・せい)が義母とともに投獄されていた。

  • 第15話

    「後患を断つためにも、親子の縁を切ります」――華玉荷(か・ぎょくか)は、麗華(れいか)公主と宇文述(うぶん・じゅつ)にそう告げた。趙宇(ちょう・う)一家が投獄された今、趙宇の妻である華若蘭(か・じゃくらん)の身内であっては自分も罪に問われ、ひいては麗華に迷惑がかかると踏んだのだ。その夜遅く、親のもとを訪ねた玉荷は、自分の身を案じる母に対し、もう会うのはやめようと言い放つ。出世のために華姓を捨てようとする娘の非情さに、父・華武(か・ぶ)は肩を落とし、母はただ泣き崩れるばかりで…。

  • 第16話

    那婁(な・ろう)が密かに謀反を企てているらしいことを察知した可汗。彼は、法師として信頼を得ている花生(か・せい)のお告げを口実に、那婁が率いる部族の者たちを散り散りにさせ、勢力を弱体化させることに成功する。その一方で、愛娘・珠児(しゅじ)の恋人で、最も信頼を寄せる護衛の阿奴法(あどほう)に、裏切り者である那婁の動向を探るように命じるのだった。そんななか、都では楊勇(よう・ゆう)を利用して、さらにのし上がろうと狙う玉荷(ぎょくか)が、新たな策を弄し…。

  • 第17話

    父・楊堅(よう・けん)に頭を下げてまで幽閉を解こうとした自分の厚意をないがしろにして、牢を出ようとしない楊俊(よう・しゅん)に、楊勇(よう・ゆう)は 憤慨していた。炊事兵2人が見つからぬ以上打つ手はないため、放っておきましょうと楊広(よう・こう)が宥めるも、母の恨みを買ったままでいることに我慢ならない楊勇。そこで楊広は、2人の兵を遺体で帰還させれば良いと提案するのだった。その頃、当の花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)は、謀反人の疑惑を晴らすべく、鉄骨木を討つ作戦を実行に移そうとしていた。

  • 第18話

    瀕死の趙宇(ちょう・う)を背負って砂漠を越え、花生(か・せい)は都まで辿り着いた。薬を買おうにも持ち合わせがなく、代金の代わりに短刀を差し出した花生だったが、店主はそれが揉冉(じゅうぜん)のものだと見抜き、どうやって手に入れたのかと問い質されてしまう。店主を振り切って薬屋を出る花生。しかし、趙宇を介抱する彼女の前に現れた店主は、背後から剣先を突きつけ花生を襲う。その男の正体は、短刀を花生に譲った阿奴法(あどほう)の父・鉄抜硅(てつばつけい)だったのだ…。

  • 第19話

    鉄骨木(てつこつぼく)の死が中原に伝わっていないのか、それとも自分たちの死を願う者がいるのか――趙宇(ちょう・う)は、生死不明の自分たちを朝廷が生きていると決めつけて指名手配することを訝しんでいた。そんな中、花生(か・せい)が無実を示す唯一の証しである鉄骨木の首を鉄抜硅(てつばつけい)に渡してしまったことを知って愕然とする。首がなければ無実の証明ができずに処刑されてしまう。八方塞がりの状況に、花生は、揉冉(じゅうぜん)人に捕まっただけなのに理不尽だと嘆くのだった…。

  • 第20話

    趙宇(ちょう・う)の葬儀を物陰から覗き見る花生(か・せい)。趙宇と娘の死が偽りだと知る由もない華武(か・ぶ)は、悲嘆にくれている。その姿を目にし、花生は胸を痛めるのだった。趙宇の妻・藩晴(はん・せい)には、もうひとつの悲劇が降りかかっていた。若蘭(じゃくらん)として趙家に嫁いだ彼女だったが、夫を亡くした以上、趙家に居座るわけにもいかない。かといって、実の娘ではないから華家に戻ることもできない。身の置き場を失いかけていた彼女の前に現れたのは…。

  • 第21話

    楊俊(よう・しゅん)の腹心である石虎(せき・こ)は、兎州で花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)を捜していた。彼らが楊俊と再会すれば、宇文述(うぶん・じゅつ)と宇文全(うぶん・ぜん)の企てた策略は露見してしまう。急いで石虎を始末しようと提案する宇文全だったが、宇文述は時期尚早だと言って動こうとしない。しびれを切らした彼は、配下に石虎の暗殺を命じるのだった。一方その頃、趙(ちょう)家を訪れた花生は、"華若蘭(か・じゃくらん)"の身分を譲る代わりに趙宇を帰還させてほしいと潘晴(はん・せい)に願い出て…。

  • 第22話

    朝議にも出ず、側女の燕姫(えんき)と床の中でまどろんでいた楊勇(よう・ゆう)は突如現れた皇后の姿を目にして飛び起きた。皇后は罰として、燕姫に杖罪50回を、そして側にいた玉荷(ぎょくか)に杖罪20回を言い渡す。とんでもないとばっちりだと感じ、目を見開く玉荷だったが、問答無用で燕姫とともに引き立てられてしまう。罰を受けている間、唇を噛みしめてその屈辱に耐える玉荷の姿を皇后は遠くから黙って見つめるのだった。一方、都に着いた花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)はなんとかして楊俊(よう・しゅん)に会おうと画策し…。

  • 第23話

    皇后から重陽節の宴に招かれた趙宇(ちょう・う)と花生(か・せい)。楊俊(よう・しゅん)や皇太子らも出席したその宴の最中、花生は、男よりも女の方が劣るという皇后の話に思わず反論してしまう。慌てて擁護する趙宇と楊俊を尻目に、皇后は怒るどころかその理由を述べるようにと花生を促した。稚拙ながらも意見を述べた花生に皇后は、本音を聞かせてくれた礼として褒美を取らせようと告げる。望みを問われた花生は、一瞬の逡巡のあと、部屋の隅で控えていた玉荷(ぎょくか)を指さして言った――「玉荷が欲しい」と…。

  • 第24話

    花生(か・せい)たちが持ち帰った鉄骨木(てつこつぼく)の首が災いを招いてしまった。やはり戦は始まってしまうのかと尋ねる彼女に、楊俊(よう・しゅん)は和睦の道を模索するのが最善だと答える。彼は、鉄骨木の首を揉冉(じゅうぜん)に返したいと考えていたのだ。一方、反戦を唱える息子に対し、楊堅(よう・けん)は怒り心頭だった。国境の兵権を握るのが宇文述(うぶん・じゅつ)であることが不安だという皇后の訴えにも、自分を皇位に据えたのは宇文述の忠誠心の表れであり、忠臣と奸臣の区別くらいつくと言って聞く耳を持たず…。

  • 第25話

    揉冉(じゅうぜん)との国境へ行き楊俊(よう・しゅん)を守る――皇后からの秘密の任務を引き受けたと花生(か・せい)に告げられた趙宇(ちょう・う)。花生は、のんきに構えているが、阿奴法(あどほう)を殺し、鉄骨木(てつこつぼく)の首を持ち去った自分たちの行いを考えれば揉冉に近づくなど自殺行為に等しい。趙宇は、捕まれば命はないと訴えるが、花生は頑として譲らないのだった。一方、楊広(よう・こう)は、宇文述(うぶん・じゅつ)が鉄抜硅(てつばつけい)と密会していることを知って…。

  • 第26話

    楊広(よう・こう)に付くべきか否か、玉荷(ぎょくか)は迷っていた。皇后に目を付けられてしまえば、命の危険さえある。だが彼女は、皇后が自分を花生(か・せい)への褒美に差し出すつもりであることを、楊広から聞かされてもいた。そこで玉荷は、花生を二度と宮中に入れないことを条件として、楊広に従うことを決断するのだった。一方、涙の再会から間もないというのに、花生は任務のため、再び国境へ行くことに。反対していた母も、必ず玉荷を連れ帰るという花生の言葉にしぶしぶ納得するが…。

  • 第27話

    「絶対嫌です」。国境への同行を禁じる楊俊(よう・しゅん)に向かって花生(か・せい)はそう言い切った。軍令に背くことになったとしても、楊俊を守れば玉荷(ぎょくか)をくれるという皇后の約束がかかっている以上、引き下がるわけにはいかない。女のために危険を冒そうとする花生に怒った楊俊は、「同行は許さぬ」と告げてその場を去る。そして、その日の夜に僅かな護衛だけを従えた彼は、花生らに黙って出発してしまった。翌朝、その事実に気づいた花生と趙宇(ちょう・う)は、慌てて楊俊の後を追って…。

  • 第28話

    楊俊(よう・しゅん)を追って馬を走らせていた花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)に、突然何者かが飛びかかってきた。花生は慌てて身構えるが、よく見るとそれは石虎(せき・こ)だった。楊俊と一緒にいるはずの彼がなぜここに――事情を聞くと、どうやら楊俊は護衛を全員置き去りにして、1人で行ってしまったのだという。花生は楊俊の決死の覚悟を悟り、焦りを募らせるのだった。その頃、楊俊は目的地である鴨水堡にたどり着いていた。ゆっくりと扉を開けた彼に、中にいた男たちの視線が一斉に注がれる…。

  • 第29話

    楊勇(よう・ゆう)は、楊俊(よう・しゅん)を捜すために腹心を国境に送り込むという話が嘘だったことがバレてしまい、皇后の怒りを買う羽目に。これ程早く露見するとは予想外だと首をひねって見せる楊広(よう・こう)だったが、実はすべて楊勇を陥れようとする彼自身の計略だった。楊広は、楊俊が敵の手に落ちたという新たな情報を楊勇に伝え、計画通りにいけば揉冉(じゅうぜん)で楊俊を葬れると告げる。母上が見殺しにするはずないと憮然とする楊勇に「だからこそ、玉荷を使うのです」と楊広は囁いた…。

  • 第30話

    揉冉(じゅうぜん)に囚われた楊俊(よう・しゅん)、花生(か・せい)、華武(か・ぶ)の3人。夜も更けた頃、花生は荒野の寒さに凍えていた。その様子を見かねた楊俊は、花生を引き寄せる。まどろむ意識の中、花生は楊俊の腕に抱かれながら、頼みを1つ聞いてほしいと告げるのだった。一方、皇宮では、楊堅(よう・けん)が玉荷(ぎょくか)への寵愛を深め、2人は逢い引きするほど親密になっていた。女官たちの噂話を耳にした皇后は、これを戒めつつも、「苦楽を共にした妻でさえ、若い娘にかなわぬのか」と、静かに嫉妬の炎を燃やし…。

  • 第31話

    花生(か・せい)を殺そうとした鉄抜硅(てつばつけい)の体を楊俊(よう・しゅん)の放った矢が貫いた。楊俊は、揉冉(じゅうぜん)の公主・ 珠児(しゅじ)と花生の交換を彼に持ち掛る。最初こそ要求を突っぱねた鉄抜硅だが、花生を殺せば珠児を隋に連れ帰り見せ物にすると言われては応じるよりほかなかった。なんとか危機を脱し、無事に戻ってきたその夜、華武(か・ぶ)が花生の営舎を訪れた。その寝顔を眺めながら、詫びの言葉を述べた彼は、営舎を出たその足で楊俊の元へ。そして静かにこう言った。「どうぞ殺してください」と…。

  • 第32話

    酒に酔った楊勇(よう・ゆう)は自分を差し置き楊俊(よう・しゅん)を溺愛する皇后に不平をぶちまけ、自分のどこが気に入らないのかと喚き散らす。荒んだ息子の言動に動揺した皇后は、皇太子として己の過ちを反省できたときに解放しようと言い放ち、楊勇を幽閉した。そんな中、鉄抜硅(てつばつけい)は、戦火にまぎれて楊俊を暗殺し、その罪を被せようとする宇文述(うぶん・じゅつ)らの企てを先読みして兵を退いていた。一方、楊俊は戦わずして敵軍を撤退させた英雄として都へ凱旋したが、その顔色は晴れず…。

  • 第33話

    陛下に仕えられぬくらいなら、いっそ死なせてほしいと皇后に跪いて懇願する玉荷(ぎょくか)。そこへ現れた楊堅(よう・けん)は、彼女を許してやってくれと皇后に言い残し、玉荷の手を取り、その場を後にする。「私ではなく、その娘をお選びですか?」という皇后の言葉にも、楊堅は振り向くことなく去っていくのだった。一方、麗華(れいか)と宇文闡(うぶん・せん)は帰京の途上で黒衣の集団に襲われ、護衛の花生(か・せい)と共に洞窟に身を潜めていた。だが、これらはすべて皇后の筋書き通りで…。

  • 第34話

    花生(か・せい)が皇太子の暗殺未遂を認めたため、3日後の死刑執行が決定した。冤罪にも関わらず助けを求めぬまま全てを独りで背負おうとする花生を見過ごせない趙宇(ちょう・う)は、命の恩人を見捨てるつもりなのかと楊俊(よう・しゅん)に詰問する。楊俊は、隋のため、何としてでも花生を処刑しようとする皇后に、刑を取りやめなければ花生を連れ、隋を出て永久に戻らないと啖呵を切る。その夜、衛兵に斬り掛かり、牢破りを決行しようと凄む彼の前に、「行くならば、私を殺せ」と皇后が立ちはだかり…。

  • 第35話

    今まさに花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)への死刑が執行されようとしていた刑場へ乱入する楊俊(よう・しゅん)。そこへ勅命が届いた。なんと、罪一等が減じられ、都督の解任が言い渡されたのだ。花生と趙宇はすんでのところで死を免れたのである。やがて、皇宮に戻った花生は気まずさに耐えかねていた。まさか命が助かるなどと考えてもいなかったため、自分が華若蘭(か・じゃくらん)であることを刑場で趙宇に告白してしまったのだ。一方、突然の勅命を不審に思い、密かに内情を探らせていた皇后だったが…。

  • 第36話

    宇文述(うぶん・じゅつ)は鉄抜硅(てつばつけい)出兵の知らせを受け、隋滅亡へ向けての好機が訪れたと喜ぶ。楊堅(よう・けん)の臣下に甘んじてきたのは北周再興のためと、結託に身を乗り出し、自身も戦場へと向かう。同じ頃、一刻の猶予も許されないとばかりに楊俊(よう・しゅん)は国境への出陣を決め、花生(か・せい)も続こうとする。それを引き留めようとする趙宇(ちょう・う)に対し、華武(か・ぶ)は娘の若蘭(じゃくらん)を守れるのは俊皇子だけなのだと説得し送り出すのだった…。

  • 第37話

    兵たちの間に蔓延しているのは、間違いなく疫病で、それは、揉冉(じゅうぜん)の策略によるものだった。感染し、力尽きていく戦友たちを前に、何も出来ないと自分を責める趙宇(ちょう・う)。そんな彼を励ましていた花生(か・せい)だが、突然意識を失って倒れてしまうのだった。その後、牢にいる揉冉の捕虜たちを眺めていた趙宇は、他の者が全員疫病にかかっている中で、少年とその母親らしき女性だけが感染してないことに気付く。趙宇の問いかけに対し、彼女は、夫がくれた薬のおかげかもしれないと答え…。

  • 第38話

    疫病の特効薬を完成させた趙宇(ちょう・う)は、毒とも知れない薬を命懸けで試すため遺言を書き置いた。それに気付いた花生(か・せい)が一足先に身代わりとなり、無事薬効は証明された。薬を完成させる役目は果たしたと、可汗(かがん)に処刑を望む花生と趙宇。復讐を誓った仇ではあるが将来のために恨みの連鎖を断ち切り、刑を免じるべきだと進言する公主・珠児(しゅじ)と、薬の原料は揉冉と中原のそれぞれの土地でしか育たない薬草で、国を越えることで薬は完成したと告げる趙宇の言葉に可汗の心は揺れ動き…。

  • 第39話

    花生(か・せい)の身代わり従軍に関して寛大な処置がとられたことに安堵したのもつかの間、楊俊(よう・しゅん)は楊広(よう・こう)からの報告に愕然とする。麗華(れいか)と宇文述(うぶん・じゅつ)が謀反を企て、その挙句、2人と宇文闡(うぶん・せん)は死んだという。何故2人の命をと問う楊俊に、皇后は、野望を捨てきれなかった麗華は自ら死を選んだのも同じだとほのめかす。その後、楊俊は花生と趙宇(ちょう・う)を家族の待つ旅籠へと案内した。だがそこで、彼は思いもよらぬ事実を知り…。

  • 第40話 (最終話)

    宮殿へ出向き、楊俊(よう・しゅん)に花生(か・せい)をめぐっての決闘を申し込む趙宇(ちょう・う)。愛のために死ぬがよいと剣を抜く楊俊だったが、優先しなければならないのは天下の民であり、皇族の身では花生を幸せにできないと首を獲らせようとする。そんな中、可汗(かがん)の親書を携え、揉冉(じゅうぜん)の公主・珠児(しゅじ)らは楊堅(よう・けん)を謁見。両国の将来と平和のためとして、隋の皇子と珠児の結婚を望む。即座に異議を唱える皇后に楊俊は、揉冉との良好関係を保つため最善を尽くしたいのだと説得し…。

作品詳細

華家には、若蘭と玉荷という2人の娘がいた。純粋で善良な姉・若蘭は父に代わって従軍し、美しく魅力的な妹・玉荷は踊り子として後宮に入る。若蘭は父が朝廷の重大機密を担っていることを知らず、父の代わりに従軍しただけでなく、度重なる災禍までも背負うことに…。やがて、軍営で第三皇子の楊俊、書生の趙宇と生死を共にするうちに、3人の感情は複雑に絡み合っていく。一方、後宮に入った玉荷の野心は膨らみ、利用されていることもにも気づかずに権力闘争の渦に飲み込まれていく。こうして欲望と権力に溺れた玉荷は、ついに自我を喪失してしまい…。

スタッフ

[演出]ティエン・ヨウリアン[脚本]リュー・シュンツー
(C) Universe Films Distribution Company Ltd