是枝裕和 特集
2023年、監督:是枝裕和×脚本:坂元裕二『怪物』が第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞。
これまでも同映画祭にて、『万引き家族』はパルム・ドール、『そして父になる』は審査員賞、『ベイビー・ブローカー』では最優秀男優賞を受賞している是枝裕和監督作を特集中。
この機会にぜひお楽しみください!
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万引き家族
高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である祖母の初枝の年金だ。それで足りないものは、万引きでまかなっていた。社会という海の、底を這うように暮らす家族だが、なぜかいつも笑いが絶えず、口は悪いが仲よく暮らしていた。そんな冬のある日、治と祥太は、近隣の団地の廊下で震えていた幼いゆりを見かねて家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく―。
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三度目の殺人
是枝裕和監督が深い闇の先にある真実に挑む―日本映画史に残るサスペンス大作の誕生。
是枝裕和監督×福山雅治主演というタッグに加え、名優・役所広司が是枝組に初参加。
福山が演じるのは、裁判で勝つためには真実は二の次と割りきる弁護士。
弁護士が覗いた容疑者の深い闇。
その先に浮かび上がる、慟哭の<真実>とは――。
心震える心理サスペンスが完成した。
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海よりもまだ深く
笑ってしまうほどのダメ人生を更新中の中年男、良多(阿部寛)。15年前に文学賞を1度とったきりの自称作家で、今は探偵事務所に勤めているが、周囲にも自分にも「小説のための取材」だと言い訳している。元妻の響子(真木よう子)には愛想を尽かされ、息子・真悟の養育費も満足に払えないくせに、彼女に新恋人ができたことにショックを受けている。そんな良多の頼みの綱は、団地で気楽な独り暮らしを送る母の淑子(樹木希林)だ。ある日、たまたま淑子の家に集まった良多と響子と真悟は、台風のため翌朝まで帰れなくなる。こうして、偶然取り戻した、一夜かぎりの家族の時間が始まるが―。
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海街diary
まぶしい光に包まれた夏の朝、三姉妹に届いた父の訃報。15年前、父は女と出て行き、その後、母も再婚して家を去った。三姉妹を育てた祖母もとうに亡くなり、広くて古い鎌倉の家には、彼女たちだけが残った。両親へのわだかまりを抱えた、しっかり者の長女の幸と、そんな姉と何かとぶつかる次女の佳乃、マイぺースな三女の千佳。三人は父の葬儀で、腹違いの妹すずと出会う。頼るべき母も既に亡くし、それでも気丈に振る舞う、まだ中学生のすず。そんな彼女の涙を見て、幸は、別れ際に「いっしょに暮さない?」と誘う。そして、秋風とともに、すずが鎌倉へやって来る。四人で始める新しい生活。それぞれの複雑な想いが浮かび上がる―。
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そして父になる
大手建設会社に勤め、都心の高級マンションで妻と息子と暮らす野々宮良多(福山雅治)。ある日、産院からの電話で、6歳になる息子が取り違えられた他人の子だと判明する。妻のみどり(尾野真千子)は気づかなかった自分を責め、一方良多は、優しすぎる息子に抱いていた不満の意味を知る。良多は、相手方の家族と戸惑いながらも交流を始めるが、群馬で小さな電気店を営む斎木雄大(リリー・フランキー)とゆかり(真木ようこ)夫婦の粗野な言動が気に入らない。過去取り違え事件では100%血のつながりをとるというが、息子に一心な愛情を注いできたみどりと、温かでにぎやかな家族を築いてきた斎木夫婦は、育てた子を手放すことに苦しむ。早い方がいいという良多の意見で、ついに“交換”が決まるが、そこから、良多の本当の“父”としての葛藤が始まる―。
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真実
世界中にその名を知られる、国民的大女優ファビエンヌが、自伝本「真実」を出版。海外で脚本家として活躍している娘のリュミール、テレビ俳優として人気の娘婿、そのふたりの娘シャルロット、ファビエンヌの現在のパートナーと元夫、彼女の公私にわたるすべてを把握する長年の秘書─。“出版祝い”を口実に、ファビエンヌを取り巻く“家族”が集まるが、全員の気がかりはただ一つ。「いったい彼女は何を綴ったのか?」そしてこの自伝に綴られた<嘘>と、綴られなかった<真実>が、次第に母と娘の間に隠された、愛憎うず巻く心の影を露わにしていき―。
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有村架純の撮休
知られざる有村のオフの姿を映画、テレビ、CM、舞台など各界のクリエイターたちが妄想を膨らませて描き、有村本人が演じるというこれまでにない一話完結のオムニバスドラマ。クリエイターたちが描き出す有村の撮休は、ある時は実家の母と過ごしたり、ある時は人間ドックへ行ったり、ある時は開かない瓶のふたに悪戦苦闘したり…。パラレルな物語として展開。果たしてそこにはどんな有村の休日の姿があるのか?