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スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ
スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ
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スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ

近年、ロシアで再評価されるようになった20世紀最大のスパイ、リヒャルト・ゾルゲ。彼の日本での巧みな諜報活動から逮捕・処刑に至るまでの半生と、知られざる多彩な女性関係を描いたドラマ。

2019年 12話

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予告編

  • エピソード
  • 作品詳細
  • 第1話 リヒャルト・ゾルゲ

    1938年、ソ連の将軍リュシコフが、満州との国境で軍事機密の提供と引き替えに日本へ政治亡命する。これを知ったスターリンはリュシコフの殺害を指示。このことが東京で日本人女性・花子(中丸シオン)と同棲するソ連のスパイ、ゾルゲ(アレクサンドル・ドモガロフ)の耳に届くと、リュシコフが諜報団メンバーの情報を漏らす恐れがあるとして、ゾルゲは仲間の無線通信士を上海に逃がす。 ドイツの新聞記者の顔を持つゾルゲが情報拠点とする駐日ドイツ大使館には、次期大使の座を狙うシュレジンガー(セルゲイ・ギンズブルグ)がいるが、ゾルゲは友人のオット将軍(アンドレイ・ルデンスキー)が大使になることが望んでいた。やがて、オットを通してリュシコフと面会したゾルゲは、“スターリンの大粛清”で恩人の政権幹部ベルジンが殺されたことを知ると、ドイツと日本、そして故国・ソ連の3国間で不安定な立場に立たされる。スターリンの真意を確かめるため、ゾルゲは無線通信使としてマックス(アンドレイ・レオノフ)の派遣をソ連に強く要望する。

  • 第2話 ゾルゲの不信感

    ゾルゲは、駐日ドイツ大使に就任したオットの補佐として巧妙に立ち回り、日本とドイツの機密情報を入手していた。誰もがゾルゲはナチ党員だと思っているなか、日本の憲兵少佐・大崎(山本修夢)は疑いを抱くものの、上司の河合大佐(瀬戸元)には相手にされず、独自にゾルゲ追跡に執念を燃やす。 ゾルゲから日本軍が満州・ソ連国境近くで侵略を企てているという情報を得たスターリンは、情報の信憑性を疑いつつも迎撃準備をしていたことで、日本軍を敗走に追い込んだ。「ハサン湖事件=張鼓峰事件」その一方、スターリンはゾルゲの監視役として、妻を拘束し密命を与えた通信使マックスを東京に送り込む。そのころ諜報団にはアメリカ帰りの画家・宮城や元・朝日新聞記者の尾崎も協力していた。 ドイツ大使館のパーティーに参加したゾルゲは、オットの妻で、初恋の人・ヘルマ(マリア・アフメティヤノヴァ)と再会したことで、過去の感情がよみがえり心を揺さぶられ、その場をあとにする。

  • 第3話 花子と初恋の女性

    1938年タイム誌“今年の人”に選ばれたのは"アドルフ・ヒトラー” "10月ドイツはチェコの工業地帯を併合"するが英仏政府は併合を容認、混沌の広がりが始まる。 日本に到着したマックスは、隠れ蓑として複写店を始め、再会したゾルゲから新しい無線機を手に入れるように指示される。ノミの市で無線機の部品を手に入れようとしたマックスだったが、動きを察知していた警察に見つかり、逮捕されそうになるが、間一髪のところで仲間の高木(木下順介)に救出される。 初恋の人・ヘルマと再会したゾルゲは、彼女への気持ちが抑えられず花子との別れを決意し、ヘルマにアプローチを続けるが、過去の裏切りを許せない彼女は、ゾルゲの弁明を受け入れようとはせず、ゾルゲは苦悩する。 一方、信頼していたゾルゲの裏切りを知ったシュレジンガーは、ゾルゲの動きを調査し始める。

  • 第4話 無線機と情報の黙殺

    ゾルゲの情報入手で訪れたビアホールで花子に一目惚れした大崎少佐は、以後店に通い続け、花束を持参するなど花子にアプローチをするが、花子がその想いに応えることはなかった。 近衛首相のブレーンである尾崎から日本軍がノモンハンでの挑発行動を準備する文書を入手したゾルゲだったが、文書を届ける人物がおらず、仲間ブランコ(イヴァン・シバノフ)の妻エディット(タチアナ・コスマチェバ)に文書を運んでもらうが失敗してしまう。しかし、大使館の外交郵便で送ることに成功し、日本軍の襲撃は失敗に終わる。「ハルハ河事件=ノモンハン事件」。 リュシコフ殺害の命令を拒否したゾルゲに不信を持つスターリンは、妻を人質にしているマックスにゾルゲ殺害を命じる。ゾルゲを殺そうと毒を持ったマックスだったが―。

  • 第5話 ゾルゲとヘルマ、大崎と花子

    1938年8月、独ソ不可侵条約が締結、1939年9月には、ドイツがポーランドに侵攻し、世界が騒然。さらに、日本との同盟を結ぼうと策謀するドイツはへフラー特使を日本に派遣し、ゾルゲが軍事条約の調整を行う。 ゾルゲは、妻アンナを人質に取られたマックスを助けるため、「アンナが東京に到着すれば、リュシコフ将軍を殺害する」と本部に電報を送る。ホテルに潜伏するリュシコフを見つけると、高木が窓から突き落とし、リュシコフ殺害に成功し、アンナは無事東京に到着する。 大崎少佐は、花子にアプローチ続けるが、しつこく迫る大崎に花子は強く拒否する。一方、ゾルゲの過去の裏切りを許せなかったへルマは、兄からの手紙で裏切りがなかった事実を知り、ゾルゲの想いを受け入れる。偶然、二人の親密な関係を目撃してしまった花子は、自分が本当に捨てられたと悟る。

  • 第6話 裏切り者

    大戦が始まった。次なるヒトラーの目標は"イギリスを空爆によって威嚇し戦争から撤退させ、“資源豊富なウクライナや南コーカサスを狙う”バルバロッサ作戦を立案したが侵攻日は未定とした。“作戦は日本がどう動くかにかかってる”。 内部に裏切り者がいると感じたゾルゲ。まもなく伊室がアメリカのスパイだと確信すると、無線交信の目的で街外れに連れて行き、無線を傍受した特高らから逃げる途中で伊室を殺害する。そんな中、大崎少佐は花子を口説き続けるが、ゾルゲへの想いを消せない花子は、彼の気持ちに応じることができずにいた。一方、ゾルゲは大使夫人のヘルマと情熱的な関係を続けたが、シュレジンガーに気づかれ、オットを大使から引きずりおろすよう脅される。 日本と条約が締結した後にドイツがソ連に侵攻するとオットから聞いたゾルゲは、条約の草案作りを行うことになる。ソ連ではスターリンがドイツのソ連侵攻について、いまだ黙殺し続け、ゾルゲに対し証拠を出すよう命じる。

  • 第7話 ゾルゲ vs 大崎

    ブランコの浮気でエディットが離婚すると、アンナが情報の運び役を担うことになる。ソ連本部は日本諜報団の度重なる不祥事にますますゾルゲたちへの不信が募り、予算が半減されてしまう。また、頻繁な違法無線などで諜報団の足跡に気づいた日本政府内で、ロシアのスパイの存在が噂されるようになる。 一方、ドイツ大使館で、日本との条約を結び、ソ連との戦争を仕向けようとするドイツの動きを知ったゾルゲは、大使のソ連侵攻“バルバロッサ作戦”なる証拠文書をマイクロフィルムで撮影する事に成功。しかし、世界が戦争に向かう状況に心身不調に陥ったゾルゲは、泥酔した状態でバイクに乗り、事故を起こし重傷を負う。病床で朦朧とする中、ゾルゲはマックスを呼び出し、重要な戦争の証拠を早急に送るように託す。目が覚めたゾルゲに花子が面会をしていると、ヘルマが現れる―。

  • 第8話 ゾルゲと花子

    ゾルゲが必死で送ったソ連国境に迫る独軍9個師団のソ連侵攻情報だったが、いまだゾルゲを信じないスターリン。 一方、花子の看病もあって復帰したゾルゲは、本部に情報を黙殺され予算を切られながらもソ連を救おうと諜報活動を続け、戦争の開戦日の情報を手に入れると、ベルリンへ帰るヘルマに情報源を隠した仏像を上海のメンバーに渡すよう指示する。同時に、危険を承知で無線でも情報を送ったゾルゲだったが、これまで同様、真偽不明と黙殺されてしまう。 ドイツのソ連侵攻が始まると、もう諜報は無意味だと感じ、解散を決意したゾルゲは自暴自棄となり、ソ連侵攻の宴を楽しむドイツ将校らに暴言を吐き、戦争を止められなかった悔しさで泣き崩れる。

  • 第9話 ゾルゲを愛した二人の女

    気持ちを切り替え、諜報活動を続けることをゾルゲは決意する。忍び込んだゾルゲの書斎で花子を目撃した大崎は、花子にゾルゲはソ連のスパイであると伝えるも一蹴される。しかし、ヘルマのことでわだかまりのある花子はゾルゲに疑いの目を抱く。 ドイツの侵攻に日本も参戦するかどうかを危惧するスターリンは、手のひらを返すようにゾルゲに日本軍の情報を強く要望する。 ゾルゲはドイツが日ソ中立条約を反故にし対ソ参戦を熱望し軍上層部へ働きかけている事、燃料備蓄、継戦能力など国家機密情報を得る。しかし、ゾルゲから預かった貴重な情報をマックスが紛失してしまい、警察の遺失物係を買収し、財布を取り戻したものの、メモがなくマックスは心臓発作で倒れてしまう。 無線傍受のリスクを考えたゾルゲらは、傍受されにくい海上からの通信を行うが、大崎らに勘付かれれてしまう。さらに、シュレジンガーのゾルゲ諜報団メンバーの調査もマックスと高木におよび、ゾルゲ諜報団に危険が迫っていた―。

  • 第10話 愛と嫉妬心

    アメリカとの戦争を準備する日本に対し、オット大使は日本の軍事参謀を大使館に呼び、日本のソ連侵攻を促すためモスクワが陥落間近であると戦況を熱弁する。しかし、実際はソ連の反撃でドイツ軍に甚大な被害が出ていた。 “日本が極東ソ連に攻め込むのは1942年春以降の予定”とのゾルゲの情報によりスターリンはドイツに対抗するため、軍備をモスクワに集中させる。それは、極東赤軍10個師団と、大量の戦車と戦闘機をたった3週間で移送したのである。海上で無線を送り続けるゾルゲたちは、大崎ら警察の包囲網に引っかかり、なんとか難を逃れたものの貴重な無線機を海に投げ捨て、通信手段を失うことになった。 帰国したはずのヘルマとゾルゲの再開。再び嫉妬の目を向ける花子。ゾルゲへの愛と嫉妬心を利用し、大崎は花子にゾルゲがスパイである証拠を見つけてほしいと懇願する。ゾルゲの書斎から機密書類を見つけ出し、大崎へと渡してしまう花子―。

  • 第11話 愛憎、裏切り、逮捕

    12月初旬、ソ連軍は極東赤軍の大きな助力もあり反撃に転じ始める。この事で、日本軍司令部の内通者、ドイツ大使館内部の諜報活動の存在が疑われ始める。 花子から手に入れた資料で、ゾルゲがスパイである証拠を掴んだ大崎は、信頼する警察署長(中丸新将)に報告し、ゾルゲ逮捕へと動く。 一方、シュレジンガーにもスパイだとバレてしまい、日本・ドイツの両国から追われる身となったゾルゲは諜報団を解散する。さらに、信頼をしていた花子から警察に書類を渡してしまったことを聞くとゾルゲは覚悟を決める。諜報団メンバーが続々と逮捕され、シュレジンガーからも追われる中、ゾルゲは花子とともに逃亡を図るが、大崎に逮捕されてしまう。 留置所で大崎の尋問に黙秘を続けるゾルゲ。 花子はゾルゲの釈放を大崎に訴えるのだが・・・。

  • 第12話 (最終話) ゾルゲへの愛

    黙秘を続けていたゾルゲだったが、拷問により諜報団メンバーが自供し始めると、捕まった仲間を守るため全ての罪を背負い告白し始める。問していく中で大崎は、ゾルゲの反戦思想や反ファシズムに共感を覚えはじめる。また、自分も愛している花子から受け取った差し入れも複雑な気持ちでゾルゲに渡す。 オット大使はシュレジンガー氏宛に、本国から自分の逮捕状が出されている事を知る。ゾルゲがスパイだったけでなく、妻ヘルマの裏切りも知ったオットは、部下に天敵シュレジンガーを殺害させるとともに、自らも命を絶った。 1944年、逮捕から3年が経ち、ゾルゲは刑の執行を待っていた、大崎はゾルゲの命を救おうと政府を通して、捕虜交換の材料としてソ連に提案したが、スターリンに拒否された。“ゾルゲなどという男を私は知らん”。 そして、1944年11月7日、ゾルゲは巣鴨拘置所で絞首刑された。

作品詳細

ナチスドイツの大手新聞社の記者として東京で諜報活動するソビエト連邦のスパイ、リヒャルト・ゾルゲ(アレクサンドル・ドモガロフ)。駐日ドイツ大使を通して、ヒトラーによるソ連侵攻を知ったゾルゲは、スターリン率いるソ連側に情報を伝えるも信用されなかったが、尾崎秀実らとともに諜報活動を続け、その後もソ連に情報を送りつづける。しかし、頻繁に発信される無線通信により、大崎少佐(山本修夢)率いる特別高等警察に諜報団の存在を感知されてしまう。やがて、41年にナチスドイツがソ連に攻め込み、ソ連はゾルゲへの評価を改めたものの、ゾルゲ率いる諜報団には危機が迫っていた。緊張が高まる国際情勢の中で、精神の安定を保つため酒と女にのめり込むゾルゲは、ビアホールで働く日本人女性・花子(中丸シオン)と同棲しながら、元恋人の駐日ドイツ大使の妻にも惹かれていくー。

スタッフ

[監督]ロマン・サフィン
(C) 平成プロジェクト2023年