原作は「コップのフチ子」で一躍時の人となったマンガ家・クリエイターのタナカカツキによる処女作。監督は映像化を切望していた小林啓一（『ももいろそらを』『ぼんとリンちゃん』）。長期にわたる京都ロケを敢行し、花街の上七軒、鴨川を渡る四条大橋、五山送り火（大文字）といった、おなじみの風景のほか、寺院やライヴハウス、路地裏など、貴重且つリアルな京都も切り取り、アニメーションを駆使するなど大胆な演出によって、原作の世界観を忠実に再現している。

日本の歴史を感じさせる古都・京都。京都生まれ京都育ちの赤田孝豊（高杉真宙）。どこにでもいるような平凡な高校二年生の孝豊は、同級生たちとの友情やケンカ、幼なじみの女の子への恋などを経験していく…。思春期ならではの人生に対する漠然とした不安を抱えながら、1歩前に進みだそうとする。