東京男子図鑑
あなたの目に映る東京は、どんな街ですか?これは、ある東京男子の20年間の物語。
2020年
- エピソード
- 作品詳細
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第1話
1997年の7月。佐東翔太(20)は千葉県浦安市出身で、都内の某有名大学に通う学生。自分は東京でイケてる学生生活を送っていると自負し、授業は適当に、夜は遊びにと過ごしていた。ある日誘われた合コンで、翔太は香須美(21)と知り合い、付き合うことになる。渋谷や表参道など東京の街でデートを重ねる2人。香須美は慣れた感じで有名ブランドショップで品定め。「これとか似合うんじゃない?」と翔太に服を進める。しかし翔太には到底手の出る金額ではない。その場はうまくごまかすが、翔太は劣等感を感じる。そんな中、翔太の友人がバイトでピザを配達に行ったタワーマンションの部屋に、香須美が男と居たという。浮気を疑う翔太だが、問い詰めることなく香須美と夜を過ごすが,朝、香須美は「先に行くね」とメモだけ置いて先に部屋を出て行っていた。完全に遊ばれている自分に気づく翔太。ホテルからの帰り道、偶然再会した浦安時代の友人の丸尾に「大学出たら東京に住む」「年収1000万もらって、香須美みたいな拝金主義の女どもを屈服させてやる」と誓う。そして2年後―スーツ姿の翔太。香須美と入ったブランドショップに入り、ジャケットを手に取り―。
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第2話
2002年、翔太25歳。渋谷で上司の林(39)と同期の小島(25)と女性数人とボウリングをしていた。決してうまくない林。翔太はさらにヘタで1ピンを倒すのが精いっぱい。林は女性と先に帰り、翔太と小島も帰ろうとした時、最後に翔太が投げた一投はさっきとはうってかわって見事なストライク。すると隣のレーンから里香(26)が拍手をしている。池尻に住む翔太の家に一緒に帰り、一夜を過ごす2人。それがきっかけで恋人同士になる。しかし翔太は相変わらず林と合コンするなど、遊びも忘れていない。ある夜、合コンの帰り、知り合った女性と一緒に帰る翔太の目の前に、別の男と仲良く歩く里香が現れた。お互い無視してすれ違い、その翌日、何もなかったように会う2人…。その後、2年経って、里香がある日突然「母親が東京に来ている」と言われ、レストランでランチをごちそうすることに。里香の母親の和子(50)を紹介される翔太。その食事会のあと「ゆくゆくは」と言われた翔太は「俺たちはそういうのじゃない」と冷たく里香をあしらう。あの夜のことは「無かったことにはしていない」と言って。
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第3話
2007年翔太30歳。キャリアを重ね、年収も900万近くに。同期の小島をしり目に、プロジェクトリーダーに抜擢され、自慢げな翔太。数が足りないからと小島を無理やり合コンに連れていき、年収自慢や仕事自慢に暮れる。
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第4話
2009年翔太33歳。ある夜バーで飲んでいた時に隣で飲んでいた小百合(33)と出会う。「どこかで会ったことりますよね?」と話す翔太。小百合とは小島の結婚式の後にたまたま一度だけ本当にあったことがあったのだ。付き合うかと思いきや、年収1200万の翔太に対し、小百合は外資系銀行に勤めるキャリアウーマン。年収も翔太よりちょっと上だった。
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第5話
2010年、翔太34歳。みなみとはまだ付き合っている。ある日浦安で高校の同窓会が開かれる。翔太はわざわざスーツに着替え、同窓会に向かう。みなみには「朝まで帰らないかもしれない」と伝える。何しにいくの、とみなみに言われるが―。
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第6話
2011年、翔太34歳。同窓会で話題になっていたアンドエバーCEOになった川井一馬に会いに行く翔太。一馬は翔太の意思を聞く前に年収は少し下がるが、「COOの席を用意して待っている」と伝える。世の中がこんな状況(東日本大震災後)だから、今翔太にとっては「そういうタイミング」だ。「これはお前にしかできない仕事だ」と言う一馬。
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第7話
2013年、翔太36歳。藤崎瑠璃子(28)がアンドエバーの採用面接に来ている。その面接中に叫ぶ翔太「100万人突破しました!」。業績好調で波に乗るアンドエバー。一馬はアイデアあふれるワンマン社長といったところで、いつも部下に対し無茶ぶりをする。翔太の立ち回りは、そういった一馬の話を取りまとめ、現実に落とし込むところ。
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第8話
アンドエバーの業績は順調に伸び、ベンチャーキャピタルからの3億円の資金提供も決まる。しかし、一馬は相変わらずアイデアを言いっぱなしにするだけ。オバマとプーチンにアンドエバーを使わせる、とか、書店とのコラボを指示していたのに「出版社と組んだからもういい」というような具合で翔太を振り回していた。なので、アンドエバーを取りまとめているのは翔太で、社員もそれをわかり、翔太も自分がこの会社を支えているという自負があった。
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第9話
アンドエバーを退社した翔太。転職先を探すが、まったく見つかる気配がない。しかしそれでも今までと何も変わらず女の子とデートした後、赤坂のタワーマンションに連れ帰ろうとしていた翔太のところに、瑠璃子が翔太の会社の荷物をもってやってくる。さようならとありがとうを言いにきた瑠璃子を見て、翔太は女の子を返して、瑠璃子を部屋に誘う。
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第10話 (最終話)
黒田と組んで、クラフトーキョーという日本工芸品専門のショッピングサイトを立ち上げた翔太。ビジネスは軌道にのり、リアル店舗も構えることになった。今まで翔太と関係のあった人々は口々に翔太のことを話していく。悪口を言う人、褒める人、相手にしていない人。そして、彼らもそれぞれの場所でそれぞれの生活をしている。